高周波誘導加熱装置のハードウエア構成とHighFrequencyInductionHeatingの基本的な作動原理、構造についてご紹介します

高周波誘導加熱装置の高周波誘導加熱イメージ

このページでは、高周波誘導加熱装置による高周波誘導加熱( High Frequency Induction Heating )の作動原理と高周波誘導加熱装置のハードウエア構成など、高周波誘導加熱装置の基本的な原理・構造についてご紹介します。

高周波誘導加熱装置とは?

〜高周波誘導加熱装置とは、高周波を用いることにより、非接触状態で被加熱金属素材を自己発熱させることのできる世界でも最先端の金属加熱方式です〜

高周波誘導加熱装置とは?高周波誘導加熱装置は、物体そのものを自由かつ微細な温度領域にまで、自在に加熱できる画期的な技術として注目されています。高周波誘導加熱装置の基本原理

「高周波誘導加熱装置」とは、多彩な製造工程で被加熱体を自らを発熱させることで、素材の加熱処理を効率よく行う装置のこと高周波誘導加熱装置と呼んでいます。

 高周波誘導加熱装置は、環境負荷低減やクリーンな加熱技術として、もとより非接触で主な金属を加熱させることを目的に開発されてきた装置で、近年は医療分野や食品分野など、工業加工分野を超えて、多彩な用途において広く利用されることが増えているまさに21世紀にふさわしい次世代の加熱装置です。

 高周波誘導加熱装置は、金属やその他の導電性のある材料の性質を変えたり、接着を含む製造プロセスにおいて急峻で、かつ一貫した加熱工程を実現できる加熱装置です。

 その高周波誘導加熱装置の動作プロセスは、発熱させるべく材料に電流を誘導させることから行われます。
高周波誘導加熱装置の「高周波誘導技術」は、今では一般家庭の調理環境に於いてIH機能と呼ばれる加熱用途に使われるなど、高周波誘導加熱の基本原理は近年、世の中で広く知られるようになっています。

 ちなみに高周波誘導加熱装置については、昨今、単なる加熱工程だけではなく、接合処理、材料テストなど、その対応・利用範囲は日々拡大しており、加えて加熱に必要なエネルギー消費が大変低いことから、その卓越した加工コストについても優位点があります。

 また高周波誘導加熱装置自体が、電力を使う機器でありながらも装置自体は、直接熱を発生させることがなく空気をまったく汚さないというクリーンさから、環境面でも大変優れた加熱方法として、今や世界でも主流の産業用加熱技術として利用されるに至っています。

 高周波誘導誘加熱装置は、上記のように極めてクリーンであること。急速加熱だけでなく緩やかな加熱制御など自由自在に熱コントロールが可能なこと、加えて加熱コイルそのものが、加熱対象素材である被加熱素材にまったく触れないで加熱していけるところから、製造・産業界を超えて各方面からも期待されているのです。


高周波誘導加熱装置の発熱原理

●基本原理は、高周波電流を流すことにより発生した磁束によるもの。

 磁束が導電体と交差すると、加熱対象の導電体内に、高周波の循環電流(渦電流)が誘起。電流が導電体の固有抵抗にしたがって流れて発熱が生じる。これが高周波誘導加熱装置の発熱の仕組みです。

これをもっと簡単に言うと、まず熱したいモノを非接触で覆えるだけの大きさのワークコイルを用意します。
このワークコイルを交流電源に接続し、このコイルの中に熱したいモノを非接触状態で挿入します。
すると、コイルと金属棒は離れているにもかかわらず金属棒自身が発熱していきます(非接触で自己発熱かるということ)。これこそが高周波誘導加熱装置の発熱原理です。

●交流電流によって被加熱物の表面付近に高密度のうず電流が発生

 高密度のうず電流によるジュール熱で、被加熱物の表面が発熱。ワークコイルに交流電流が流れることで熱したい対象物であるワークビースは材料自体の物体抵抗により、発熱が促されます。

つまるところこれは電気を使った発熱装置の一原理であり、理屈の上では大変簡単かつ簡易とも受け取れるものです。

 ただしこの方式は被加熱物に電流を流す直接加熱方式であり、被加熱物が導電体(金属、カーボン等)であることが条件になります。もしも絶縁体を誘導加熱する場合は、導電性の容器に被加熱物を入れて容器を誘導加熱して熱伝達させる間接加熱方式をとることになります。

●発生した熱そのものは、被加熱物自体の内部発熱

高周波誘導加熱装置の加熱状況は、周波数や加熱コイルの形状で自由自在に調整していくことが可能です。
このような原理で、被加熱体を非接触で加熱できる仕組みの「高周波誘導加熱装置」は、電気制御の回路を用いて、急速加熱を比較的容易におこなえます。

 またその加熱スピードや幅設定が自由自在で大変制御性に優れていることから、生産工場の自動化ラインのなかで自動制御による加熱パートを受け持つような場面に最適なのです。

ちなみに高周波誘導加熱装置は、高周波電流の周波数が高ければ高いほど誘導電流が外周辺に集中する特性を持っています。


誘導加熱装置の基本構成

高周波誘導加熱装置の基本的な構成要素

高周波誘導加熱装置の構成要素は、「AC電源」、「ワークコイル」、「被加工材料(加熱されるか処理される物体)」の3要素です。
このなかで最初に上げた「電源」は、コイルに交流電流を流し磁界を発生させるために利用されます。材料が第2の要素である「ワークコイル」の中に置かれると誘導加熱電源は高周波電流をコイルに送り込み、磁界が第3の要素である「被加工材料」の中に生まれます。
ここで発生した渦電流がコイルと材料に物理的な接触なしに、クリーンで正確に制御可能な加熱を加熱したい対象部分のみに発生させるのです。

●高周波発振器

高周波誘導加熱装置に搭載される高周波発振器とは、電気を高周波エネルギーに変える装置。以前は真空管式が使われていたが、最近ではトランジスタ式が主流でした。

●高周波変流器

高周波誘導加熱装置に搭載される高周波変流器とは、インバーター出力と加熱コイルとの間に入れる整合用トランス。加熱コイルのインピーダンスが低い場合(コイルの巻き数が少ない場合)に使用します。

●加熱コイル

高周波誘導加熱装置に搭載される加熱コイルとは、高周波エネルギーを有効に被加熱物に供給する為の最も重要な部品です。被加熱物の形状や要求温度などの条件にあわせて製作が必要。

●フィーダー

高周波誘導加熱装置に搭載されるフィーダーとは、高周波電源からのエネルギーを伝える配線のことです。

●チラーユニット

高周波誘導加熱装置に搭載されるチラーユニットとは、高周波機器及び加熱コイルの冷却に使用するもので、冷却水で問題がある場合の推奨品です。常時給水は不要です。

●冷却水循環ユニット

高周波誘導加熱装置に搭載される冷却水循環ユニットとは、高周波機器及び加熱コイルの冷却に使用するもので、圧力・水量の確保に用います。

●出力監視ニット

高周波誘導加熱装置に搭載される出力監視ユニットとは、高周波インバータの出力電流を検出し、加熱サイクル毎の電力量を計測します。出力設定値に対し、出力が変動した場合は、警報信号を出します。


高周波誘導加熱装置の選択基準

●高周波誘導加熱装置の加熱性能は周波数で決まります

 高周波誘導加熱装置の交流電流の周波数と、非加熱体に貫通する熱の深さには大変深い相関関係があります。
例えば5KHzから30KHzの低い周波数は、材料の深部にまで加熱を要求される厚い材料に適しており、100KHzから400KHzの高い周波数は、 小さな部品や浅い加熱に適します。
 こうした高い周波数での加熱では加熱レートが高くなりますが、これは両手をこすり合わせると暖かくなりますが、速くこするとより早く暖かくなる事と同じ原理です。
このため低い周波数では、深くまで加熱する場合に適しており一方で高い周波数は表面を加熱する場合に適しているというワケです。

●被加熱物の固有抵抗によっても加熱性能は変わります

 周波数の変化と同じように異なる金属でも電流を誘導する方法が多く異なっているのも、高周波誘導加熱装置の大きな特徴です。
例えばカーボン、スチール、タングステン、錫は比較的電気抵抗が高いため電流に対して強い抵抗となります。結果的にこれらの金属はアルミ、真鍮、銅などの低抵抗である金属に比べより速く加熱させることが可能となります。

●磁性体と非磁性体とでも加熱性能は大きく変わります

 磁性体は非磁性体と比べ、ヒステリシス損(物体が現在加えられている力だけでなく、過去に加わった力を記憶しているかのように依存・変化することに関わること)による効果があるため加熱しやすい材料と言えます。

ちなみに磁性体は誘導コイルの中で磁界の急峻な変化に抵抗し、結果としてその摩擦は渦電流による加熱に加えて、ヒステリシス加熱と言われる熱を発生させます。
 この場合の高い抵抗を示す金属は、透磁率が高いとと言われます。透磁率は、磁性体では100から500の間の値を示し、非磁性体の透磁率は1です。ヒステリシス加熱はキューリーポイント(それ以上の温度では磁性体がその磁気特性を失う)以下の温度で発生し、それ以上ではその効果を失います。


高周波誘導加熱装置と被加熱素材

●高周波誘導加熱装置と加熱浸透の深さ

 被加熱体の中に誘導される電流は、そのほとんどが表面に集中し、表面から遠ざかる程急激に減少します。従って表面は内部に比べ急激に加熱されます。
熱の80%は一番外側の表皮で発生し、高周波誘導加熱の世界ではその表皮の厚さを"skin depth"と表現します。"skin depth"は、電気抵抗率が低いほど、透磁率が高いほど、周波数が高いほど薄くなります。

●高周波誘導加熱装置のカップリング効果とは?

 カップリングは、被加熱体(ワークピース)に流れる電流の量と、ワークピースとコイルの間の距離との関係に比例します。密なカップリングは、電流を増大し、ワークピースに発生する熱を増やします。

●高周波誘導加熱装置の「コイル」はまさに熱の壁と言えるものです

 高周波誘導加熱で使われるコイルは一般的に1/8"から3/16"径の銅チューブで作られ、水冷されます。コイルのサイズと形状は、1ターンからマルチターンまで、ヘリカル、丸、角、そしてワークピースの内置きか外置きかなど多彩ですが、いずれもワークピースの形状とプロセスの幅などを反映します。実は高周波誘導加熱装置にはその善し悪しを見分ける部分ーがあります。

それは優れたコイルデザインは最適な熱分布を提供し、またワークピースの挿入と取り出し易さを維持したまま誘導加熱用電源の効率を最大限に引き出いすということです。

●高周波誘導加熱装置と高周波電源

 高周波電源はインダクションコイルを介して交流電流を送ることにより、ワークピースの回りに磁界を発生させます。電源の出力は、加熱されるワークピースでの昇温スピードを決定します。例えば、とあるブレージングのプロセスが3Kwで行われているならそれを5Kwにすることにより、より速くプロセスが完了します。
ただ電源の出力を大きくしようとすれば、電源のサイズと重量は大きくなり、また電気施設や冷却水の能力もさらに大きいものが必要になります。

●高周波誘導加熱装置の出力の決定要素

 高周波誘導加熱装置で要求される熱エネルギー量を事前に検討するためには、幾つかの検討要素があります。
それは「何度まであげるか」、「ワークピースの熱特性」と「電気的特性および質量」、「コイルデザインのカップリング効率」はどうか、「ワークピースを固定する治具への熱伝導による熱損失」はどうなのか、更に「対流や放射熱」も考えなくてはなりません。


高周波加熱装置の特徴とメリット

1. 被加熱物の単位面積に供給される単位時間当りのエネルギーが大きいので、高速加熱・高温加熱が可能。従って瞬間加熱ができる
2. コイルの配置と周波数を選定することにより、ピンポイントで被加熱物の表面のみを加熱したり、被加熱物の局部又は全体を加熱する事ができる
3. 出力を変える事により、温度制御が容易であり、被加熱物そのものを加熱するので、熱損失が小さく、加熱効率が高く省エネルギー性に優れており均一加熱ができる
4. クリーン加熱ができる(トランジスター・SCR方式)
5. 金属溶解などの際は、電磁力によって溶湯が自動的に攪拌(かくはん)されるため対象物全体の他、表面のみの加熱もできる
6. 自動化が容易である(トランジスター方式)
7. 小型・軽量である(トランジスター・SCR方式)
8. 回路電圧が低く安全である(トランジスター・SCR方式)
9. 変換効率が高く抜群の省電力タイプである
10. 既設の電子管指揮加熱装置からの置き換えが可能である


高周波ネッスルは、常に高周波誘導加熱装置の新しい応用の評価や製品開発を行っております。加熱したいパーツを送っていただければ、無償で評価し最適な機種の選定を行います。またパーツとプロセスのご説明をお送りいただき、そのプロセスで最も重要なポイントをお教えいただければ、最適なアドバイスもさせていただきます。

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 高周波ネッスルでは、展示会やセミナー情報、さらに最新鋭装置の技術情報など、お得意様との密なコミュニケーションを大切に致しております。当社からの情報発信量は決して多くはございませんが、自社開発装置に関わる技術情報などをお受け取りなられたいお客様は、お電話「044-861-5421」およびFAX「044-861-5631」ならびにE-mail「info@hfn.co.jp」当サイトの「お申し込みフォーム」から『情報配信希望』の旨、お申し出下さいませ。

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